真正寺の歴史

地域の人々の拠り所として存在し続けてきた、真正寺

真正寺は浄土真宗本願寺派のお寺。開基は文安3年(1446年)です。昭和55年には大雨により本堂・納骨堂が土砂災害に遭い、2年後の昭和57年に現在の地に移転・再建します。 古くから現在まで地域の御門徒に支えられてきたお寺です。

真正寺の取り組み

いつでも開かれたお寺であるために、様々な取り組みを

地域の方々に親しまれてきた真正寺は、定期的に誰でも参加ができる法座を開催。また、19代目の住職を務める宗 秀融(そう ひであき)さんは地域に向けたウクレレ教室や、書道教室を開催し、開かれたお寺であるための活動を行っております。また、令和3年には新たな納骨堂「指月堂」が完成。洗練された雰囲気の建築が感度の高い方に好評です。仏様とのご縁に触れていただくため、日夜活動を続けております。

住職の想い

住職の宗 秀融(そう ひであき)さんにお話をお聞きしました。

真正寺住職インタビュー:宗秀融住職

熱意のある門徒に支えられ、存続してきた真正寺

──真正寺の歴史について教えてください。

文安3年(1446年)が寺の開基とされています。昭和55年には、土砂災害によって当時の本堂、納骨堂が倒壊してしまい、現在のお寺の場所に移転・再建した歴史がございます。福岡市早良区周辺は昔からお寺が多く、お寺を支えてくださった方がたくさんおられた地域です。福岡市のベッドタウンとして転入者も多く、住みやすい地域です。真正寺からは市内を一望でき、自然と共生してきました。川の音、蛍の光、季節ごとに咲く境内の花々。心静かに過ごせるのが魅力だと思います。

真正寺住職インタビュー2

仏教の教えに出会うための場としてのお寺

──住職はどのようにお寺を引き継ぐことを決められたのでしょうか。

私は京都の大学を出た後、しばらく東京で仕事をして27歳で福岡に戻ってきました。当時はお寺を継ぐために福岡に戻ってきたわけではありませんでしたが、様々なご縁がありお寺を継ぐことを決めました。住職の仕事は多岐にわたります。法事やお寺の運営だけではなく、お寺を発展させていかなければなりません。また、それだけではなく、文化の発信地としての役割を果たすための活動をしていかねばならないと私は考えています。そのような多忙な日々でも、前向きに活動が行えているのはひとえに門徒さんのおかげであると考えております。また、10年ほど前に宗派で布教師の資格を取りました。布教師とは、全国各地のお寺さんで、説法を行うことのできる資格です。そのため、北は北海道から、南は鹿児島県まで様々なお寺に出向き、そこで説法を行うことで様々なお寺と関わりを持ち、勉強をさせていただいています。そんな日々の中で、私が住職として特に大切にしていきたいと思っていることは、まずは仏教という教えを様々な人々に伝えていきたいということです。今、私は仏教の教えの中に身を置いていますし、教えに出会えてよかったと思っています。それをご縁のある人々へ伝えていきたい。そして、今まで支えてくださった門徒さんの心の拠り所であり続けなければならないと考えているからです。

真正寺住職インタビュー3

どんな時も人々の「心の拠り所」としてあり続けるために

──現在のお寺の取り組みについて教えてください。

お寺を広く開き、文化を発信する場としての活動を行っています。どなたでも参加できる法座や地域の方に向けての初参式などを定期的に行っております。加えて、私の趣味であるウクレレ教室や書道教室、地域の方々が講師となって様々なワークショップを開いております。そのような活動の中でも一番大切なことは、お寺は仏教の教えを聞く場所であるということです。私は仏教の教えが響く時というのはいわゆる「逆縁」の時だと思っております。お葬式で初めて仏教のご縁にあう方が多いため葬式仏教などと揶揄されることもありますが、キッカケはそれで充分だと思うのです。順風満帆の時には気がつかなかったものが、悲しみの中で仏様の教えに出遇い、気づかせていただける世界があるのです。人生の壁にぶち当たった時に心の拠り所として存在し続けることが、お寺が存在する価値だと私は思います。その価値を守り、伝えていくために様々な方にお寺を開き、「心の拠り所」として存在し続けることが何よりも大切なことじゃないかと思っております。

真正寺住職インタビュー4

指が指し示した先の、本質的な世界をみるために

──納骨堂を考えている方へのメッセージをお願いします。

前述しましたが、令和3年に新たな納骨堂「指月堂」を建てました。「指月(しげつ)」という言葉は仏教の言葉です。「あそこに月があるよ」と人が月を指し示した時、相手はまず指を見ますよね。その次に指の指し示す先である月を見るかと思います。本当に見なければならないのは、指し示した指の先にある月(本質)にあるのです。大事な方を亡くされて、納骨堂に来た。まだそれは、指の先でしかなく、本当はその先に教えがあるのです。そこは亡き方が往かれた世界があり、そして私もその世界にいつか往くのだという教えなのです。そんな本質的なところへ目を向けて欲しいという思いを込めて「指月堂」という名前をつけました。亡き方を通して、仏様に出会って欲しいと思います。お寺はいつでも開いておりますので、お気軽にいらっしゃっていただければと思います。 ​​

真正寺住職インタビュー5

令和3年に完成した「指月堂」。シンプルでモダンなデザインはまるで美術館のよう。

住職、お話ありがとうございました。

取材・文:大島 有貴

交通案内

真正寺 納骨堂指月堂

〒811-1101 福岡県福岡市早良区重留5-17-11

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  • 地下鉄七隈線「野芥駅」から車で9分
️バスでお越しの方
  • バス停「西鉄さわら台団地」から徒歩4分
お車でお越しの方
  • 駐車場完備
  • 国道263号線、西鉄早良営業所を東へ4分
  • 【カーナビご利用の方】「真正寺」または電話番号「092-804-2339」で検索してください。

真正寺の納骨堂

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