お墓選び5つのポイント
お墓を選ぶときには何を元に考えればいいでしょうか?実は、お墓を選ぶことはそれほど難しいことではありません。「死後の自分の家を探す」と考えれば、生きているときに自分の家を探すのとよく似ているからです。
1. 立地
多くの方々にとって、お墓選びで最も優先順位が高いのは「立地」です。お墓は自分が眠る場所ですが、自分が亡くなったあとに家族や親しい人が自分に会いに来てくれる場所でもあります。交通の便が良いところは、やはりご家族にとって気軽にお参りに行ける場所となるでしょう。
2. お墓のタイプ
お墓のタイプは2つの視点で考えることができます。
ひとつは「自分が入りたいかどうか」。もう一つは「維持する人がいるかどうか」。
一般墓と樹木葬、納骨堂はそれぞれ見た目がまったく異なります。タイプごとに異なりますし、また、それぞれのタイプごとにも色々な違いがいあります。昔ながらのお墓を望む人は一般墓に、自然に還るタイプがお望みの方は樹木葬を選ぶことになります。
また、そのお墓を維持する人がいるかどうかによっても変わります。一般墓は代々継承するもの、という前提ですので、跡継ぎ(祭祀承継者といいます)がいることが基本になります。一方、跡継ぎの方がいないか、いても、あまり心配をかけたくないという場合、「樹木葬」や「永代供養」はお寺や運営主体が代わりにお墓のご供養をしていただけるので安心です。
3. 運営主体
お墓にはいくつかの運営主体があります。大きくは「自治体」と「寺院」の2つに分かれます。自治体とは市区町村のことで、「公営墓地」とも呼ばれます。立地の割に価格が安価なことが特徴です。人気の高い都市部の公営墓地では、抽選による利用者の選択が行われることも。「寺院」が運営主体のときも大きくは、お寺の本堂のそばにある「寺墓地」と言われるところと、大規模に開発された「墓地公園」型の2つに分かれます。民営墓地の経営主体となれるのは宗教法人か公益法人のいずれかです。前者は墓の利用者を信者に限ることを前提としていることに対し、後者は宗教に関するしばりはありません。ただし、最近は寺墓地であっても宗旨宗派不問とするところが増えてきました。
4. 施設
お墓は写真や資料だけで決めるのではなく、やはり現地を見て決めていただきたいと思います。お墓は入る人だけのものではなく、お参りする人のためのものでもありますから、快適なお参りができるかどうかも重要です。入り口や通路がバリアフリーになっているか。トイレは清潔感があるか。手桶、花立などが使いやすい場所にあるか。全体的によく手入れされ、整理整頓されているか。こうした点がチェックするポイントとなります。
特に確認してほしいのが、お参りしに来た人が休憩できる場所があるかどうか。お盆の暑い季節に直射日光を浴びるお墓では、あまり長居できず、いるだけで疲れてしまいます。日よけがや休憩できるスペースなど、施設をチェックしてみてください。
5. 価格
価格も重要なポイントです。購入するときにどのぐらいの費用がかかるのか。そして、その後の維持管理にどのぐらいの費用がかかるのか。高い安いはそれぞれの人の価値観によりますが、維持管理まで含めたすべての費用が明快かどうかはどなたにとっても重要なポイントではないでしょうか。
自宅を選ぶときに、狭くても古くてもとにかく安いところを選ぶ方もいれば、立地や環境にこだわり無理しない範囲でいい物件を選ぶ人もいるように、価格についてはそのお墓に出していいと思える金額は人それぞれ違います。それぞれの価格が正しいと言えます。しかし、あとから追加的な費用がかかり、「こんなはずではなかった」ということにならないように、購入する前に自分でしっかりと確認しましょう
以上が、お墓選びのポイントとなります。参考にしてみていただければと思います。